人気ユーチューバーヒカル氏のVALU問題を簡単に解説。詐欺疑惑?インサイダー?
現在日本のYoutube界で再生回数上昇率が恐らくNo.1であろうヒカル氏(現在登録者数268万人)が、今別の問題で注目されています。
ちなみに、HIKAKIN氏(同496万人)とは別人ですよ、念のため。
スポンサーリンク
それは日経新聞も取り上げるほどに。
- VALU「売り逃げ」騒動 弁護士「『株式』扱いに問題」:日本経済新聞
まずヒカル氏について。
個人的に、たまたま1年ちょっと前に顔出しし始めた頃から動画はチェックしています(多分ほとんど見てる(笑))。
眠れない夜に、「UFOキャッチャー全部取れるまでやってみた」シリーズを見たのが最初で、そのお金の使い方が常軌を逸していて驚き、余計眠れなくなった(笑)。
それから前代未聞の速度で急伸。その過程において、「出る杭は打たれる」場面を何度も拝見しましたが、良い悪いは別として、彼のスタイルには今までにない、目を見張るものがありました。そして「べしゃり」も立つので面白い。
最も印象に残っているのは、「僕は動画のセンスがないのを認める。だからこの場で勝つにはビジネスとしてのオトナの戦略を取り込まなければならない」のような動画。いつのだったか忘れたが、すげぇなと思ったのを覚えている。
今回は、そんなヒカル氏をはじめとする、Youtubeクリエイター数名のVALU(バリュー)問題です。
そもそもVALUってなに?
簡単に言うと、「個人で発行できる株」。
「VA」という擬似株式を発行でき、ビットコインで自由に売買することができる(登録には個人の影響力の審査あり)。現在約1万2000人が「上場」していて、一般の人が買える状態にある。
- VALU | だれでも、かんたんに、あなたの価値をトレード。
↓話が逸れますが、個人的には永江さんのVALUには注目しています。この方は間違いない。
で、今回のVALU問題とは?
- https://valu.is/hikarukinkuro
日経新聞にも名前は載っていなかったけど、それ以前からYoutube内では炎上状態にあったので、恐らく誰でも名前は知っていると思います。
ヒカル氏をはじめとする、計3名のクリエイター。
時系列で追うと以下のようになります。
[1] 3名のクリエイターがVALU開設
[2] 3名に通ずる方がVALUを大量購入
[3] 3名のクリエイターがVALU公開
[4] 連日ストップ高(急騰)
[5] 3名に通ずる方がVALUを全て売る
[6] 3名のクリエイターも保有VALUを全開放
[7] VALU価値暴落
簡単に言えば、値段がドッカーンと上がった直後にドッカーンと下がった、ってこと。うまい棒の購入希望者が増えて価格が千円になって、慌てて買ったら次の日には10円に戻ってたみたいな、あり得ない乱高下が発生。
問題点は、優待を出す出さないを臭わせることで、意図して購入希望者を募った(価格を吊り上げた)疑惑。
そして価格がどんどん騰がっていったタイミングで[5][6]が起きたこと。[2]の3名に通ずる方はかなりのキャピタルゲイン(差額による収入)があったはず。そしてこの方は明らかにインサイダー(近いところにいるので価値の上下をあらかじめ予知できる)疑惑。
要するに、市場にモノ(VALU)が増えれば当然価値(価格)は下がるので、この辺を全て事前に操作して行っていたんじゃないか、ということ。
ヒカルのVALUで死んだ
今日、優待発表するって言うから
今日のストップ高で買い入れてたら
昨日の終値で50000万VALU全部売ってきたw
まだマイナス20万円表記だけど、もう売れないっしょ・・・
これ以外にラファエルも買っちゃったよ
ヒカルは昨日の煽りTwitter消してるし pic.twitter.com/LVW1UzCx4p— 羊飼い@FX (@hitsuzikai) 2017年8月15日
その後ヒカル氏が取った行動は、「全てのVALUを私が最高値で買い戻します」という異例の処置。
いやこれも金額的にすごいことなんだけど。恐らく数千万円。
このことで、ひとまず自体は収束に向かったかと思いきや、すでに損切りした人(価値が急落したのでこれ以上の被害を防ぐため安くても慌てて売った人)への措置にはなっておらず、高いところで掴んだユーザーたちは「被害者の会」を作るほどに激怒した。
しかしそもそも株と違う点は、VALUは投機目的のサービスではなく、どちらかというとクラウドファウンディング(公募してお金の支援を得る)に近い位置づけにあることと、そもそも個人のVALUなので、インサイダー取引などの規制整備がまだきっと追いついていないということ(というか、現時点ではやろうと思えばインサイダーやり放題じゃね?)。
↓クラウドファウンディングの例。
- A-port 朝日新聞社
こういう点では法的な問題が発生する可能性は低いんじゃないかと見ていますが、「優待の有無」に関してだけはもしかしたら詐欺罪がついてしまうかもしれませんね。
個人的には、是が非でも潔白を証明して(証明しようもないと思うんだけど)頑張ってもらいたいと思っていますが、いや、もう「頑張って欲しい」と思うラインを越えて成長しちゃっているのも事実。世間的にはアンチも出てくるラインに達しているのも事実。
日経新聞にも載ってしまった現在、今後どうなるのかちょっと注目ですね。
今回の件には全く関係ありませんが、同「クリエイタープロダクション」である「UUUM(ウーム)」が今月末に株式公開します(ブックビルディング(事前購入予約期間)は本日で終了)。この株価へも何らかの影響も出そうなほどの一大事となってしまいました。
- [関連記事] Youtubeで初めて一般の人の動画を見たときの衝撃を覚えていますか?UUUMがマザーズ上場。(2017.07.29)|まなぶろぐ。