iPhone Xの成功は、ライバルであるはずのサムスンも望んでいる。
iPhone Xの発売まで一ヶ月を切りました。
上の画像を作っていて、あれ?Galaxyの方がスマートじゃね?!と一瞬思ってしまったことは内緒にします。
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果たして発売日に手に入れられるのか、という心配は置いておいて、今回のiPhone Xは、Appleも宿敵サムスンの力を借りなければ作れませんでした。
iPhone初の有機EL(OLED/Organic Light Emitting Diode)やメモリチップは、ライバルのはずのサムスンが供給。
- 有機ELは液晶と何が違う? TVの進化と未来を探る : NIKKEI STYLE
新型スマホの販売は、発売から約20ヶ月間に集中するといいます。この20カ月におけるサムスンの部品関連売上高は、自社端末「ギャラクシーS8」向けよりも、iPhone X向けの方が約40億ドル多くなる公算が大きいとのこと。
発売後20カ月のiPhone Xの世界販売台数は、推定1億3000万台。そこでサムスンは1台当たり110ドル稼ぐ。一方、ギャラクシーS8の世界販売台数は推定5000万台で、1台当たりの収益は202ドルとのこと。掛け算すれば確かにiPhone Xの方が多くなる。
AppleとSamsung
元々アップルとサムスンの関係は、「iPod」向けのフラッシュメモリー供給で、サムスン側がスティーブ・ジョブズに直談判したことから始まります。
その後アップルがiPhoneを作った際にも、サムスンはその部品を供給できる数少ない企業のひとつでした。サムスンにとっては、アップルは現在最大のライバルでありながらも、供給元として「最大の顧客である」という認識もあるわけです。
iPhone発表後のアップル(左)とサムスン(右)。
発表後に下降するアップルと、上昇するサムスン。アップルは一時150ドルを割り、今年のGW開けの水準まで下げる。
一般的に両社の仲が悪いというイメージを与えたのは、2011年の、特許侵害でアップルがサムスンを訴えた事件。その後サムスンもアップルを相手に訴えを起こし、これらの件はいまだ決着はついていない。
- アップル対サムスン:世界各地の特許戦争の現状をざっくり整理!~2014年7月版~ |弁護士 諏訪公一
明らかに仲が悪いであろうという関係から、今回の明らかに表立ったコラボは信じがたいのですが、iPhone Xの完成には、アップルも背に腹は変えられなかったのかもしれません。
その証拠に、アップルは他の企業にも有機ELの製造を打診していて、2019年までにはサムスン依存の脱却を目指している模様。
こう見ると、世界のアップルも結局サムスンの手の中であったのか?と思ってしまいますね。韓国のGDPの約2割も占める企業はしたたかです(日本の場合、トヨタでも約5%)。
写真はサムスン本社に併設する「Samsung D'light(ディライト)」(2012.07.07撮影)
とは言っても、実際使う側の問題としてはそんなことは結構どうでもよく、少なくとも、あのアンドロイドの「青みがかった画面」にはしてくれるな、と願うばかりです(笑)。
iPhone Xの発売日は11月3日。
全ては10月27日、16:01にわかります。
是非に及ばず。
すでにケースだけは先に来ています(笑)。