日本のクレジットカードの使用率と保有率と今後。VISAは独走できるのか?
生まれて初めて作ったクレジットカードを発見。
はい、上の画像。
昔の机の引き出しを30年ぶりに開けたら、すでに記憶にないようなカードが次から次へと出てきました(笑)。
私が人生で初めてカードを作ったのは高校2年の時(これはハッキリ覚えています)。一番手前の「丸井の赤いカードのジュニア版的なやつ」がそれ。クレジットカードとは、このときからのお付き合いとなります。
その上は1993年。Jリーグ開幕の時の記念に作った、ニコスの鹿島アントラーズカード(そう言えば、まだ「日本信販」と書いていますね。日本信販は1991年に「ニコス」に名称変更しています)。
そしてその上は、インターネットが日本でまだ一般的に普及する前に使われていた、ニフティサーブのカード。いずれも懐かしいです。
丸井はかれこれ30年前のものなので、カード番号を晒したところで全く機能しないと思うのですが、念のため番号にはモザイクかけときました。
30年も経つと、裏面も面白いです。当然電話番号はまだケタが少ない時代(表記はさらに少なすぎですが、全て後ろに「丸井(0101)」がつきます)。
で、うろ覚えなんですが、「高校生」はカードを作れなかったはず。
「中卒で、現在働いています」的なことを言って作ってもらったようなもらわなかったような。店員さんに「そういうことにしましょう」的な助言をもらったようなもらわなかったような。えっと、そうだったとしてももう時効ですよね?
まだバブル崩壊直前の話です。
許してください(笑)。悪いことはしておりませんm(__)m
そしてそんな高校生、カードを作ったという事実だけがステイタスで、一度も使用したことはなかったと思います(そもそも収入がない年代なので使っても払えない(笑))。
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そんな、私は今も昔も「ザ・カード民」であったりするのですが、よく言われるような、「カードを作った→翌月からもれなく支払い地獄」、的な、世の中の一定数の情報弱者が陥るであろう、もれなくマンガになりそうな経験は、もちろん今まで微塵もありません。
要するに、カードだろうがなんだろうが「全ては自分の財布代わり」。最初からそれを理解していれば、そんな「馬鹿げた地獄」は一生訪れる訳がないのです。そして、支払いは当然全て「一回払い」です。それ以外は人生で一度もやったことなし。
今ではプライベートにとどまらず、もちろん仕事でも何から何までフル活用していて、それは毎月ウン千円のポイントがつくレベルです。それでも全部一回払い。
なぜなら、それ以外はカード会社が儲かる仕組みになっていますから。昔、レンタルビデオ店でバイトしていた友人がこう言っていました。
「一番儲かるのは延滞金。どんどん延滞して欲しい」と(笑)。
それに似ていますね。
つまり、「一回で払えないような【負債】は買うな」ってことです(資産ならまた話は別)。
そしてそんな便利なカード、今現在はどれくらい使われているのでしょうか?
<カード利用率>
米国:54%
韓国:58%
英国:53%
(三井住友VISAカード調べ)
約半分強ですね。特に国を挙げてカードを推奨している韓国は高めか。お隣はもういちいちウォンをじゃらじゃら持っていく必要はありません。iPhoneひとつ、Apple Payだけで何不自由なく生活できます。
【追記】失礼、韓国はまだApple Pay未対応国です。「カードだけで生活できます」に訂正します。
さらにここで何かお気づきですか?そう、「日本」がありません。では日本は?!
日本:14%
マジですか!?(超絶驚き)。
そう、日本ではいまだにどんな場面でもキャッシュが飛び交いまくる異質な国なのです。しかしこれには理由もあります。
日本の紙幣はクオリティが高すぎる
※写真は2006.06.19、日本円と韓国ウォン紙幣の比較。当時のガラケー画質で失礼しますが、ウォン紙幣の実物は、日本の紙幣に比べてとても安っぽく感じます(1万ウォンなので、日本で言うといわゆる1000円札ですが。ちなみに2006年なので、これは旧紙幣です)。
少し話が逸れますが、ある国々ではなぜビットコインが重宝されるのか。
それは普通に「ニセ札」が流通しているから(ビットコインの場合は国の財政を信用できないも含む)。
ビットコイン決済であれば、ニセ札の被害に遭うことがなくなるだけでなく、通貨の価値も世界共通になるので、その国の財政に依存しなくもてよくなるのです。
一方日本の場合、例えば1万円札を手渡されて、まず最初に「これ本物か?!」と紙幣を疑う機会なんてまずないと言って良いでしょう。
加えて、世界的にも「リスクオフ時」には資産を守るために「円が買われる(円高になる)」ということでもわかるように、「円の信用」は世界でも高く、ある意味で日本は「非常に恵まれた国」、という一面もあるわけです。
という背景もあって、いまだに現金が何の疑いもなく飛び交っているのですね。
しかしカードの「保有率」で言うと、日本も「85%」で、一人あたりが所有する平均は「約3枚」と、ほぼ世界平均と同等です。つまり日本の約7割の方は、持っていても使っていないということ?
さて、実は今回の本題はここではなく、「VISA」の今後についてです。
クレジットカード売上高の世界シェア
(2015年3月のNILSON REPORT調べ)
順位 | シェア | ブランド |
1位 | 58% | Visa |
2位 | 26% | MasterCard |
3位 | 10% | 中国銀聯 |
4位 | 3% | アメックス |
5位 | 1% | JCB |
6位 | 1% | ダイナースクラブ |
ほぼVISA首位独走です。
※中国銀聯は、ほとんどがデビットカード形式のため、5大国際ブランドには入っていません。
日本だけでよく聞く「JCB」は世界的にはわずか1%。
そう言えば去年、ロンドンに行ったクライアントさんの社長が現地で、「イギリスJCBが使えないよ〜〜!」と、9時間の時差を飛び超えて日本のド深夜にLINEが来たのを覚えています(笑)(笑)(笑)。
↑これがその時のお土産。ロンドングリニッジ天文台の、経度0度のカップ。カッコ良くて愛用しております。
それとは逆に、忘れもしない、「VISAは使えません」と言われたことのある日本の某飲食店。「え?!なんでマスターがOKでVISAが使えないの?!」と思わず周りに聞こえるように大きな独り言を反射的に出してしまったこともあります。いろんなオトナの諸事情を含めても、今VISAが使えないのは致命的ですよ。その時は仕方なくマスターで支払いましたが。
話が飛びましたが、3位のギンレン(中国銀聯)は、中国国民の多くはまだクレジットカードが作れない(信用がない)という事実もあり、人口的にそのシェアは多いものの、「クレジットカード」というカテゴリに入れていないようです。
そしてこちらが、その「VISA」の日足1年のチャート。
実は、新しい投資先を探していてたどり着いたのがVISAだった、というのが実は今日のオチとなります。
そんなVISAは現在堂々NYダウ平均株。5年スパンで見ると、約2.5倍に成長。
アマゾンエフェクトもあり、将来的にECサイトのさらなる拡充も込みで、今後もしばらくは上昇が見込める優良銘柄だと思いますが、こう調子が良すぎると、完全に乗り遅れた感はありますね。
配当は現在1%を切って約0.6%と、米国としてはかなり低めな部類。突っ込むならばほぼキャピタル狙いです。
さて、あなたならこれに乗るか?それとも他を探すか?