本家VTIと比べた楽天全米株式インデックスファンドの誤差と、ここ1年の動き。
VTI(ヴァンガードトータルストックマーケットETF)は、VOO(S&P500)と並んで非常に人気のある全米投資ファンド。
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VTI情報
52週レンジ:119.35〜151.92ドル
1年トータルリターン:9.79%
3年トータルリターン:14.25%
年初来リターン:19.79%
直近配当利回り(税込):1.44%
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そのVTIに、円貨で気軽に投資できると2017年9月に生まれたのが、楽天全米株式インデックスファンド(楽天VTI)です。
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昨日はVTIが新高値を更新したので、そのパフォーマンスを楽天VTIと比べてみました。やっぱり強いですね、米国は。
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楽天VTI情報
1年トータルリターン:3.41%
設定来トータルリターン:8.52%
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あれ?どちらも同じものなのになぜ楽天VTIが劣るのでしょうか?
グラフで比べてみます。まずは本家VTIから↓
昨年末のNYダウ暴落が大きく響きましたが、半年経ってやっと昨年秋の151ドルに並んできました(ちなみに、日経平均はまだ全然戻せておりませんよ(笑))。
そして下が楽天VTIです↓
同時期を同様に直線で結びましたが、こちらは、昨年秋の【11,824円】に対して、現在は【11,443円】を指しています。まだ【3.3%】ほど足らない状態ですね。
信託報酬が本家VTIのほうが安いというのもありますが(本家は0.04%、楽天は0.1596%)、1〜2年ではこんなのは誤差。
犯人は為替です。
そうです、楽天VTIは「円換算ベース」なので、ドルが安く(円が高く)なると、同じ動きをしていても円に戻したときにビハインドが生じるんですね。
もちろんこれが逆で、ドルが高い(円が安い)ときに円換算をすれば、真逆の結果となってアドバンテージを持ちます。
上はその同時期を比較したドル円の動きです。
昨年秋の1ドル【113〜114円台】に対して、現在は1ドル【107〜108円台】。6円〜7円もドル安(円高)になっています。
仮に6円ドル安(円高)になったと考えると【5.3%】のマイナス。
それでも楽天VTIが【3.3%】のビハインドで済んでいるのは、分配を出さない分、それを再投資しているからです(要するに、定期預金でいうところの「元利金継続型」の複利運用状態)。
複利ウマー(゚д゚)
円換算だとこのように為替の影響を受けてしまいますから、売却時には為替も頭に入れておく必要があります。
どちらがお得?
ではどちらを買うのが良いのかと言えば、もちろんどちらも良し悪しで、利便性から何から総合的に見て私はどちらも一緒と判断しております。
ドルを持ってドルで回したい方は本家VTI、円で細かく回したいという方は楽天VTIを持てば良いでしょう。
個人的には両方とも出資対象であり、楽天VTIは円換算の分、積立もしやすく小回りが効きやすいという利点があります(本家VTIもやろうと思えばできるけども)。
私はまさにその積立のために楽天VTIを、株式売買と同様な売り買いが必要なときはドルを使って本家VTI、というように使い分けております。
さて、現在は1ドル107円台の円高時。
円高で苦しむ日本市場を横目に、積極的に米ドルに振っていきたい局面ですが、先日日経新聞でこんな記事も出ていました↓
- 円の理論値は107円台 均衡為替レート、日経など算出: 日本経済新聞
信じるか信じないかは自由。
↓以下、関連記事です。