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株の損出しとは?故意に損失を出して税金を取り戻す方法。クロス取引と現引きのテクニック。

あけましておめでとうございます🎍
正月気分もそこそこに、今晩から早速米市場が動き出しますね(動かないのでおかしいと思ってたら1/2は日曜日でした!)。

2022年の予想は、ざっくりと大規模金融緩和でS&P500が10%以上下落するというものから、コロナの完全回復で8%上がるというものまで。そもそも最高値圏を突き進むアメリカ、半導体はまだ信用できそうですが、さてさて今年はどうなりましょうか。

さて、今回は「株の損だし」について。自分は基本年一回(だいたい12月)しかやらないので、備忘録も兼ねて記しておきます。

 

損出しって何?

数字上わざと損を出して、税金で取られた20%を取り戻すことです。

(当然合法ですからご安心を。てか違法なら書けん(笑))

※日本の場合、現在配当金も含め利益は常に一律で20.315%が引かれておりますが、計算が面倒なので全て「20%」として話を進めます。

となると、例えば10万円の利益があったとしても8万円しか入って来ません。ということは簡単な話、追加で10万円負ければ2万円は戻るのです。

え?負けちゃったらダメじゃん。

いやいや、そうとも限らないんだぜ、というお話。

そうとも限らない条件は、「含み損銘柄」を抱えているとき。

所有銘柄が全部上がっていれば素直に「20%」納税するしかないのですが(本来はそれが望ましい(笑))、個別株を攻めてる人で逆にそんな人ってごくごく少数じゃないですか?だいたいは「含み益」と「含み損」が共存していることが多いと思います。損出しはそういう時に使えます。

以下は譲渡損益明細のサンプルです(SBI証券の場合、口座管理>取引履歴>譲渡益税明細で、期間を設定して表示できます)↓

例えば配当金を10万円もらって、2万円引かれた状態の画像を作ってみました(本当は20.315%なのでもう少し引かれます)。

この状態で手元に入ってきているのは8万円です。このまま年をまたぐと2万円は取り返せませんが、年内に損だし(数字上10万円負ける)ことで、この2万円は年初に還付されます。

この「数字上」というのが肝。

実際は「故意に負ける」わけではありません。

 

損出しのカラクリ

ここに例えば、10万円の含み損を抱えたままずっと所有している株があったとします。いわゆる「塩漬け株」ってやつですね。

さっさと売っちゃえば良かったかもしれませんが、配当金が良かったり優待が良かったり、はたまた未来に期待しているなんて理由で持ち続ける場合も多いでしょう。

こういう株を使えば無傷で損出しができます。

(いや、無傷というか正確には「すでに傷を負っている」が正しい(笑))

つまりこのまま持ち続けるならば、一回売って同じ金額で買い戻せば、追加出資ゼロで「株を持ち続けたまま10万円負けたこと」にできるのです(厳密には売買手数料がかかりますが少額なので無視で)。

 

クロス取引を使え

一回売って買い戻すって、同じ株価で買い戻せるとは限らんじゃんか!

もしその瞬間に上がっちゃったら、売ったときよりも高い金額で買い戻すことになっちゃうよ?

と心配されるアナタ、「同じ株価で売って買いたいとき」は、クロス取引という手法があります。

クロス取引とは、信用口座が必要で「売り」と「買い」のどちらかを信用取引を使って同時に売買することです。これにより、株価がどれだけ上がっても下がっても損も得もしない状態になります。

「なんだその取引?!意味ないじゃん」

と、特に欧米諸国ではそう言わてしまうテクニックだそうですが、このように意味がある場合もあるんですね。

他には「優待クロス」など、株価に影響されずに優待品だけもらっちゃうなんて場合にも使え、特に日本人には好まれている手法。

損出しのクロスのやり方は以下。

①8:59までに「現物売り」と「信用買い」の両方の注文を「寄成」で建てる(落ち着いてやるために前日夜を推奨)。
②9:00になったら両方が同じ株価で約定される(これがクロス)。
③その日はそのまま1日寝かす(←重要、後述)。
④その日の夕方以降に現引き注文を出す。
⑤翌日相場が動いたら元通り。かつ10万円負けたことになっている。

③の「そのまま1日寝かす」ですが、これは「損出し」の際は必須で、同じ日に同じ銘柄を複数回売買すると、取得単価が平均化されてしまうからです。

例に当てはめると、10万円負けたことにならず、購入額が平均化されて5万円の負けになっちゃうということ。もちろんそうしたい場合もあると思いますが。

④の「現引き」とは、「信用買い分」に「現金」を入れることで「現物買い(元通り)」に変えること。現物売りした分の現金があるので、それをそのまま信用買い分に挿し込んじゃうってことですね。

 

まとめ

信用取引などの細かい説明をすると長くなってしまうので、今回は主に「損出しの意味」、イメージについて書きました。

証券会社によって、やることは変わらなくとも操作や対応時間が若干変わったりしますので、クロスを行う際は事前に該当の証券会社で十分に検索をかけてしっかり確認を。 

ただ損出しは、その損出しした銘柄の株価が将来上がれば今度はその銘柄にも20%の税金がかかってくるわけで、一概に推奨していない方もいらっしゃいます。

税金を先延ばしにしているだけで「将来的にはどうせ一緒だろ」という考え方です。

上級者になるともっとうまく利用して対策するそうですが、いずれにしてもデイトレード並の売買量がないと実現しません。

「とりあえず税金を戻したぜ」くらいなライトな気持ちで考えるくらいが良いと思います。

でも配当金が年100万円ある場合、税金は20万円ですからね。ひとまずとはいえこの20万円を取り戻しておくのは大きいですよ。もっとも、そのためには含み損を抱えた銘柄が100万円分必要ですが。

なのでそもそも、勝ちまくっている人は取り戻せません。損が出ませんのでね。

この損出しを言い換えるなら「土俵際の悪あがき」みたいな感じでしょうか(笑)。しかし、利益を出したら税金を収めなければならないという大前提がある以上、ときには損も役に立つというお話でした。

もちろん「含み損銘柄」ではなく、普通に売買して負けた分でも当然対象です。ただ私は過去5年間、、、

負けたことは1度もないんでね(ΦωΦ)✨

また自分の場合、昨年分でほぼ損出し要員銘柄がなくなってしまったので、今年から総合課税にして確定申告しようと思っています。

総合課税の場合は本業益との相談にもなりますが、まぁ自分の場合は大丈夫じゃないですかね。

儲かってないので(笑)。

ちなみにこの「クロス取引」は、上に少し書いた「優待クロス」時は大いに役立ちます。この話はまた今度に。

 

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