日本にはなぜLINEが広まったのか。絶妙なタイミングとスタンプと無料通話の勝利。
今さらながら、なんで日本のメッセンジャーツールシェアの1位はLINEなのか。
全部タイトルで書いちゃってる感もありますが(笑)。
※日本の月間アクティブユーザー数:7,000万人以上(2017年12月期第2四半期決算説明会)
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メッセンジャーの世界シェアといえば、ぶっちぎりなのはFacebook傘下の「WhatsAppメッセンジャー」。タイムリーに一昨日、Forbesに以下の記事が出ていました↓
- 世界のアプリランキング、WhatsAppは昨年約10億ダウンロードを記録
世界的にはWhatsAppが一人勝ちです。
なんで日本は「WhatsApp」でないの?
絶妙なタイミング
LINEがリリースされたのは2011年6月。
2011年といえば震災の年。この地震で、絆だとか繋がりだとかが見直されるきっかけになりましたが、当時の日本のスマホ率はまだ10%未満。LINEを始められるのはそもそも10人に1人でした。
しかもその2011年6月時点では、LINEは実質日本では使えなかった(笑)。
アカウント取得に韓国からの国際SMSが必要だったため、国際SMS非対応の日本の携帯からはアカウントが取得できない。ありえない事態。
鎖国実感。
ちなみに私がLINEを始められたのは2011年11月(1並びだからよく覚えてる)。国際SMS以外でのアカウント登録が可能になっていたので、やっとアカウント取得に成功。しかしその段階では、当然まわりは誰一人やっていなく友達ゼロ。
- [関連記事] その後のライン(2011.11.25)|旧まなぶろぐ。
LINEがスタンプ機能をリリースしたのが10月だったので、当時すでにスタンプは実装されていました。このスタンプは、前身のカカオトークにはない機能で、確かにこれは斬新でした。
加えて無料通話も。これもカカオトークが避けてきた機能に思いっきり土足で踏み込んでいきました(笑)(無料通話は後にカカオトークも実装)。
上は東京のスマートフォンシェアの推移(Facebookから何から東京のみが突出して多いので、日本全国になると数%〜10%くらいは下がると予想)。
そして何よりこのスマホ拡大時の絶妙なタイミングに乗ったのが大きいでしょう。
さらにその2011年の終わりのタイミングでテレビCMを放送。当時スマホアプリのテレビCMなんて、韓国ではとっくに流れていましたが、日本では見たことがない時代。当時の日本のスマホシェアを考えると、いきなりアクセルベタ踏みの全力投資です。
当時の韓国のCMなら知ってます↓
ここで、忘れかけていた震災の「絆」と、そして何よりも、そのアプリの今までになかった衝撃感動レベルの機能が後押しして一気にその名は拡大。スマホ人口が増えるに比例して、シェアが伸びました。
もしここに、先に「WhatsApp」が知れ渡っていたらどうだったでしょう?
LINEの前に以前「Viber」というアプリを使っていましたが、やはりどこかこう米国産で、「米国人が好みそうなデザイン」という、これは超個人的意見ですが、今も昔も愛着がわきません。後の「Googleハングアウト」同じですね。
ということで、「WhatsApp」では機能はほぼ同じでも、日本人ウケは難しかったのではないでしょうか。
ちょっと資料が少ないですが、日本のスマホシェア拡大黎明期のタイミングにピッタリ合致したのと、日本人好みのデザインが合致したので、日本人のシェアはLINEに奪われてしまったと考えています。
- LINE海外展開、日本で受ける「かわいい」は無力 - ウォールストリートジャーナル・ジャパン
東証一部上場から2年半、今も波が大きく不安定な銘柄。でも成長性は見込み十分アリ。