投資信託とETFの違いは?新設されたS&P500とオールカントリーのMAXIS国内ETF。
1/9に新設された国内ETF↓
●MAXIS米国株式(S&P500)上場投信 (2558)
●MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信 (2559)
良さそうなETFが日本でデビューしましたが、果たしてこれはどうなんでしょう?
■分配金:年2回予定
■信託報酬:双方とも0.0858%(←うわ、激安?!)
スポンサーリンク
信託報酬(業者に持っていかれるお金)が0.1%以下は相当安いですが、今回のETFの場合はその他に「上場費用」と「商標使用料」という、謎の費用がかかることにも注意。
→上場費用:0.00825%
→商標使用料:0.055%
■信託報酬+上場費用+商標使用料=約0.15%
う〜ん、結局0.1%を超えてはしまいますが、ひふみ投信なんかの1%超えを考えると非常に安い水準なので無視レベルです(ひふみはなぜか人気ですが、個人的にはこの1%が納得行かずに常に選択圏外です(笑))。
良いか悪いかを判断する前に、ひとまず投資信託との違いを確認しておきましょう。
投資信託とETFの違い
投資信託もETFも、簡単に言うとどっちも「セット販売」。
かつそのセット内容も、その道のプロによってときどき入れ替わったりします。なので比較的安心安全なのが特徴。
ETFが投資信託と決定的に違うのは、「投資信託の上場版」であるということ。
上場されていると、取引所の時間内に、株と同じように市場価格で購入・売却が可能になります(リアルタイム売買OK)。
投資信託の場合は未上場なので、1日1回の基準価格での取引のみとなり、この点が大きく異なります。
とはいえ投資信託やETFは、基本的に「おまかせセット」であることから値動きも緩やかで、リアルタイム売買が必要になる局面はあまりありません。
ということは、どちらでも良い?
細かい部分を付け加えるならば、ETFは当然「積み立てNISA非対象」であったり、1口単位での買い付けとなる分、「細かい金額の注文が不可」であったり、要するに、株と同じ扱いになる分、特性が少し変わってくるという点です。
となると逆にETFのメリットってなんぞや、ということなんですが、「指値注文・成行注文ができる」ということくらいでしょうか。
後は、定期的に分配金がある分、それなりに気分が良くなる(?)という点もありますが、分配金は捉え方によって変わります。
分配金はもらう?それとも再投資?
投資信託の場合はどちらかに選択できる場合が多いですが、個人的には即答で「再投資」です。つまり、
なるべく「分配金はもらわない」。
理由は、もらってしまうと、日本の場合常にそこには20.315%の税金がかかり、例えば1万円の分配金なら、その都度2,031円が税金で持っていかれてしまうのです。
再投資であれば、この2,031円もひっくるめてさらに投資に突っ込めます(これが、ザ・複利運用)。
要するに、「税金が引かれてもいいから一時的なボーナスが欲しい」と考えるか、「オール複利運用で将来的なリターンを加速させたい」かの、人ぞれぞれの考え方の違いです。
雑感(まとめ)
結論としては、どっちでも良いかなと。
リアルタイム売買(ETF)か、合計信託報酬の安さ(投資信託)かのトレードオフで、今回のETFは非常に魅力的ではありますが、個人的には投資信託で良いかと思いますね。積み立ても金額指定も効きますし。
S&P500もオールカントリーも、まるまる投資信託でも同じものが存在します。
今回のETF登場の趣旨としては、早い話が、「わざわざ米ドルを買って米ETFに投資しなくても、日本円でほぼ同じETFに投資できるようになった」というのが一番のメリットでしょう。
米国税10%が回避できる分、それが日本の少々高めの信託報酬で相殺できるかを見極めて、選択するのが良いと思います。
大ざっぱにいえば、やはりほぼ一緒ですけれどもね^^;
ホントに勝ち残っていく強者は、この辺1円の損得まで突き詰めるんですが、めんどくさいと思ってしまう自分はまだまだ弱者です。
以上、今回最も言いたかったことは、今回のETF発足を踏まえ、ここ数年で日本でも米国投資が急速に浸透してきています。となると当然、それなりの乱高下も覚悟しないといけないわけであり。
今後、テレビのバラエティなんかで芸能人が、
「ETF」とか「S&P500」とか言い出したときが、一旦の天井。
かと考えています。
この流れ、あと数年で言い出すんじゃないでしょうか。
ビットコインがまるごとそうだったように。
いやでも、言っても米国市場。ビットコインほど軟弱ではないと思いますけども。
↓S&P500の関連記事です。